こんにちは!
東京ディズニーリゾートでハロウィンイベントがとうとう始まりましたね♪
今回は、ハロウィンとも関係の深いアトラクション“ホーンテッドマンション”に関係のあるプロップスについて紹介させていただきます☺
早速ですが、ホーンテッドマンションには、キューライン(アトラクションの並び列)だけでなく、アトラクション出口にもお墓がありますが、それらのお墓についてじっくり観察されたことはありますか?
キューライン中にあるお墓と同様に、出口のお墓もクスッと笑えるようなシャレがあったり、一方でホーンテッドマンションらしくゾッとしてしまうような演出がされており、魅力的です。
そこで、今回の記事では、ホーンテッドマンションの出口にあるお墓について紹介させていただきます。
また、キューライン中のお墓については次の記事で紹介させていただいておりますので、ぜひこちらもご覧になってくださいね!
ホーンテッドマンションの出口側のお墓の秘密
ホーンテッドマンションの乗り物(=ドゥームバギー)を降り、スロープを登り切って、外に出るとすぐ左手にあります。
そして、出口にあるお墓の種類を大まかに分けると次の2種類です。
- 「RESTLESS SPIRITS」(=成仏できない霊魂)と刻まれた石の下に、複数の館の住人の名前が刻まれた墓標
- 「BLUE BEARD」(=青髭)と刻まれた墓標
以下の記事では、これらの種類に分けて順番に紹介させていただきます。
「RESTLESS SPIRITS」(=成仏できない霊魂)
ホーンテッドマンションの建物から出てすぐ左手に見えるお墓です。
ホーンテッドマンションにかつて住んでいた人たちの名前が刻まれています。今回はこの墓標に刻まれた名前の秘密を順番に紹介させていただきます。
G. I. MISYOU
Gee, I miss you.
あぁ、あなたがいなくて寂しい。
※Gee:間投詞で「おや」「まぁ」「これは!(驚いた)」といったように、驚いたり興奮したりした様子を表す言葉です。
「あなた」は亡くなった人を指しているのでしょうか。それとも、残された人に向けて「あなたがいなくて寂しい(はやく後を追ってあの世に来て)」という意味であるととらえると…ちょっとゾッとします。
Sue Pernatural
supernatural
不可思議な、超自然の、超常現象
不可解な出来事が多発するホーンテッドマンションの住人として相応しい名前ですよね。
I. L. Beback
I’ll be back.
私は戻ってくる。
ターミネーター2でお馴染みのセリフ。
Ray N. Carnation
reincarnation
生まれ変わり、再生、輪廻転生
余談ですが、母の日の起源には諸説あるそうですが、1900年ごろ、アンナ・ジャービスさんという女性が、亡き母を偲び、白いカーネーション(Carnation)を贈ったことが起源であるという説がありますよね。
“reincarnation”だけでなく、亡き母を思い“Ray in carnation”(カーネーションの中のレイ(人名))や“Lay in carnatin”(カーネーションの中で横たわる)とか解釈できたら素敵だなと勝手に妄想しています…
I.M.Mortal
この墓標は、2つの意味に解釈することができると言われています。
①immortal
不死の、不滅の
②I’m mortal.
私は死ぬべき運命にある。
人は必ず死ぬこと(mortalな存在であること)から、mortalを名詞として使う場合「人」や「人間」という意味があるそうです。
そこで、海外のディズニーでは、最初のプレショーでゴーストホストがゲストに対して「Welcome foolish mortals」(ようこそ、愚かな人間たち)と声をかける場面があるようです。死に関係するホーンテッドマンションならではの言い回しで、さすがです…
PEARL E. GATES
Pearly gates
天国の門
I. Trudy Departed
I truly departed.
私は、本当に旅立ってしまった(亡くなった)。
M. T. Tomb
empty tomb
空っぽの墓
U. R. Gone
You are gone.
あなたは、(あの世に)逝ってしまった。
Rustin Peese
rest in peace
安らかに眠れ。墓標でよく見る「R.I.P.」のことですね。
キューラインも含めホーンテッドマンションのいたるところで見かけることができます。
Lev Itation
Levitation
空中浮遊
HOBB GOBBLIN
hobgoblin
ホブゴブリン。悪戯をする小鬼。
gobblinについては、ホーンテッドマンション内でマダム・レオタが唱える呪文にも登場します。
マダム・レオタの唱えている呪文については次の記事で紹介させていただいておりますので、興味のある方は是非!
Asher T. Ashes Dustin T. Dust
ashes to ashes, dust to dust
灰は灰に、塵は塵に
旧約聖書『創世記』の第3章の第19節が元となっており、埋葬の時に使われる言葉のようです。
C U. Later
See you later.
また、(あの世で?)会いましょう。
Paul Tergyst
poltergeist
ポルターガイスト
THEO LATER
See you later.
また、(あの世で?)会いましょう。
先ほど紹介したC.U Laterの親戚ですかね…?
HARRY AFTER
Hurry after.
急いでついて来て(早く後を追って、あの世にきて)
Clare Voince
clairvoyance
千里眼、透視、予知
Hal Lusinashun
hallucination
幻覚
「BLUE BEARD」(=青髭)
墓標の内容
1440
(没年 1440年)
BLUE BEARD
(青髭)
Here Lyeth his Loving Wives
(彼の愛する妻たちここに眠る)
PENELOPE DIED 1434
(ペネロペ 没年1434年)
ABIGAIL 1435
(アビゲイル 没年1435年)
ANASTASIA 1436
(アナスタシア 没年1436年)
PRVDENCE 1437
(プルーデンス 没年1437年)
PHOEBE 1438
(フィービー 没年1438年)
EVGENIA 1439
(エフゲニア 没年1439年)
LVCRETIA
(ルクレチア )
SEVEN WINSOME WIVES
(7人の魅力的な妻たち)
SOME FAT SOME THIN
(太った者もいれば瘦せていた者もいた)
SIX OF THEM WERE FAITHFUL
(妻7人のうち6人は(青髭に)忠実であったが)
BUT THE SEVENTH DID HIM IN
(7人目の妻が彼(青髭)を殺めた)
墓標の記載が意味することは…?
内容は分かったけど・・・何を意味するのかがよくわからないなぁ・・・
よくわからないけど、7人目の妻が青髭を●したってことでしょ?
と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?(私はよくわかりませんでした(笑))
この墓標、童話『青髭』の物語の内容を反映したものなんです💡
『青髭』自体あまり馴染みのない方もいらっしゃると思うので、青髭の物語も併せて紹介させていただきます。
ちなみに、『青髭』は、シャルル・ペローが執筆した童話といわれています。他の彼の代表的な作品としては、『眠れる森の美女』や、『シンデレラ』が挙げられ、ディズニーとも縁のある人物とも言えます。
青髭の物語
ある昔のこと。
とある金持ちの男がいました。その男は青いひげをを生やしており、その風貌から「青髭」と呼ばれていました。
そしてこの青髭は、周りから恐れられていました。
理由として挙げられるのは2つ。
一つ目はその青い髭を蓄えた見た目。
二つ目は奇妙な噂。その噂とは、これまで青髭は6回も結婚したのですが、その妻たちは、そろって行方不明になっているというものです。
そんな青髭ですが、7度目の結婚を試みます。
相手に選んだのは、近隣に住む4人兄妹の中の美人な娘。
娘は青髭の妻が全員行方不明になっているという噂を知っていたこともあり、当初は結婚を嫌がったものの、紆余曲折の上、青髭と結婚しました。
7度目の結婚後、青髭は新妻となった娘に対して何不自由のない生活を送らせました。
そして、結婚後ひと月程立ったある日のこと、青髭は6週間程旅に出ると妻にいいました。さらに妻に鍵束を渡し、「屋敷のどの部屋に入ってもいいが、この鍵のうち小さな鍵の小部屋をだけは絶対に入ってはいけない」と言いつけて外出していきました。
青髭が旅立った後、妻は屋敷に友人を招いたりしばらくは楽しんでいましたが、やがて飽きてしまいます。そこで、妻は、好奇心の誘惑に負け、青髭からは入ることを禁止されていた「小さな鍵の小部屋」に入ってしまいました。
その小部屋に入った瞬間、妻は言葉を失ってしまいます。
なぜなら、その小部屋には、行方不明とされていた妻たちの無残な姿ががあったからです。このあまりにも凄惨な状況を目の当たりにし、妻は思わずこの小部屋の鍵を部屋の血だまりに落としてしまい小さな鍵に血がついてしまいました。
血がついているのを青髭が発見してしまったら、妻が好奇心に負けて青髭の言いつけを守らなかったことが分かってしまいます。そして、言いつけを守らなかったことを青髭が分かりでもしたら・・・
そこで妻は、必死で血のついた鍵をぬぐったり、洗ったりして血を落とそうとしました。しかしながら、鍵に魔法がかかっていたため、血を取ることはできません。
そんな中、ちょうど青髭が屋敷に帰ってきます。そして、妻から鍵束を受け取ったところ、小さな鍵に血がついていたため、青髭は新妻が約束を破ったことを悟ります。青髭は激高し、妻を追いかけます。
そして、妻は青髭につかまってしまいました。
そこで、新妻は、訪問の約束をしていた兄をあてにし、最後の祈りの時間が欲しいと青髭にいい、時間の引き延ばしにかかります。ただ、引き延ばしを図ったものの、ついに新妻に最後の瞬間が訪れようとしていました。
そして、まさに新妻の最期の時と思ったところ、間一髪で兄が屋敷を訪れ、その異変に気付いた兄は青髭を返り討ちにし、青髭は亡くなります。
青髭がこの世を去ってしまった後ですが、青髭には子がいなかったため、彼の財産はすべて妻が手に入れ、兄妹で分けあいました。
というお話です。
青髭の物語と墓標の関係
以上が『青髭』の童話のお話でした。
そこで改めて墓標の内容について確認すると、没年が刻まれた女性(PENELOPE、ABIGAIL、ANASTASIA、PRVDENCE 、PHOBE、EVGENIA)は、噂で行方不明になったといわれていた6人の妻たちの名前であったということになります。
彼女たちの没年は、1434年から1年ごとに刻まれています。もしかしたら、青髭は結婚後まもなく、これらの妻たちに、7人目の妻と同様の試練を与えたところ、青髭の言いつけを守らず、入ってはいけない部屋にはいってしまい、無残な最期を遂げてしまったのかもしれません。
一方で、7人目の妻のLVCRETIAには没年の記載がありません。
LVCRETIAは、おそらく今までの6人目の妻の死後1440年には、青髭と結婚したのでしょう。そして6人の妻と同じように没年1440年と記載されるはずでした。
しかし、先ほど紹介した物語の通り、青髭が彼女の兄たちによって倒された結果、彼女の名前ではなく、青髭の名前部分に没年(1440年)が刻まれることになりました。
LVCRETIAの名前は、まだ生きているにも関わらず、名前を刻まれていたとしたら…どうせLVCRETIAも他の妻と同じ運命をたどることになるだろう(=没年1440年と墓石に刻まれる)と結婚当初から名前が刻まれていたら…ゾッとしますね。
最後に
今回は、ホーンテッドマンションのアトラクション出口で見れるお墓の秘密の紹介でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント