こんにちは!
今回は、ウォルト・ディズニーが愛した作家の名を冠した蒸気船マークトウェイン号に関する情報を紹介させていただきます。
蒸気船マークトウェイン号とはどんなアトラクション?
こちらはウェスタンランドに最近できた自販機のところに掲示されたマークトウェイン号のポスターです。
毎日運航していること、荘厳な蒸気船に乗って広大な河を遡上し原野を観に行って忘れられないクルーズ旅ができることなど書いてあります。
今回は、このクルーズ旅に
どんなアトラクション?
1850年代に、開拓者や物資を乗せてアメリカのミシシッピ川を航行していた外輪船を再現し、アメリカ河をゆっくり1周するというもの。
乗船中は、西部開拓時代の自然や動物、人々の暮らしを観ることができます。
蒸気船マークトウェイン号の名前の由来はあの作家?
ウォルト・ディズニーは少年時代、『トム・ソーヤの冒険』を夢中で読んでいたそうです。
そして、ウォルト・ディズニーは、少年時代夢中になったこの小説の世界を体験できるアトラクションを造りたいと考えてトム・ソーヤ島を作りました。
また、この島を囲う河には、尊敬の念を込めて『トム・ソーヤの冒険』の作者であるマーク・トウェインの大好きだった蒸気船を浮かべました。また、東京ディズニーランドでは、その蒸気船の名前もマーク・トウェイン号という名がつけられています。
アトラクション中の見どころを紹介
船着き場
外観
マークトウェイン号は乗る前から見どころがあります!
まずは1780年代から1840年代のアメリカで流行したフェデラル様式が取り入れられた駅舎です。
フェデラル様式はシンメトリーの造りで古代ローマやギリシャなどの優雅な装飾が施され、決して派手すぎない風格ある佇まいが特徴です。フェデラル様式の建物の代表的な建物としてはアメリカのホワイトハウスが挙げられます。
内観
船着き場内には、船着き場らしい設備もあります。
上の写真の壁には救命用の浮輪や消火用バケツ、緊急の際に木材でできた建物を壊すための斧などが飾られています。
また、救命用の浮き輪の隣に掛けられたランプは、夜間に河を航行する船へ信号を送るために使うものです。
ちなみにこのレンガの壁のところには部屋になっていて、“DOCKMASTER’S OFFICE”すなわちドック主任の事務所になっています。
また運航スケジュールも掲示されています。
運航スケジュールには出発地が次の通り書いてあります。
- Baton Rouge
- Hannibal
- Kansas City
- Louisville
- Natchez
- Omaha
- PineBluff
- St. Louis
マークトウェイン号が航行するアメリカ河のモデルはミシシッピ川といわれていますが、上記の都市、すべてがミシシッピ川又はミシシッピ川の支流のミズーリ川の都市となっています。
ちなみに、Hannibal(ハンニバル)はマーク・トウェイン作「トムソーヤの冒険」の舞台となった町ともいわれています。
また、アメリカ河は、オープン当初マークトウェイン号の船上からひと瓶の水がアメリカ河に注がれました。それは、アメリカのミシシッピ河の水です。
それは、まさにアメリカ河に命が宿った瞬間であるといえます。
マーク・トウェイン号
外輪船はミシシッピ川(≒アメリカ河)を代表する船
マーク・トウェイン号はいわゆる“外輪船”という船です。マークトウェイン号の場合でいえば、蒸気を動力として、船尾についた水車型の外輪を回すことで前に進むことができます。
水深の浅いミシシッピ川では、このような蒸気で動く外輪船が現れるまでは平底船という船が主流でした。
平底船は大きな屋根付きのいかだといったような船で、上流から下流へ移動することは容易だったのですが、下流から上流への移動はとても大変で時間がかかりました。したがって、上流から材木を下流の町に運んで、平底船も解体して材木に使うことがしばしばあったそうです。
そして、蒸気を動力とする外輪船が現れると平底船では1か月かかった航行をわずか2日に縮めることができるようになり、人や物の移動手段としてあっという間に平底船にとって代わられました。特に、マークトウェイン号のように船尾に大きな外輪を持つ船は重さが約140tもあるのに船体は50㎝程度しか沈まないようで、水深の浅いミシシッピ川の移動手段としては重宝されたようです。
力だけでなく美しさも兼ね備えている
マークトウェイン号のように真っ白く大きな外輪船は、その雄大な姿から“水上の宮殿”とも称されています。また、その白くて美しい装飾が施されていることから“水上のウェディングケーキ”とも呼ばれることもあるんだとか。
船は4階建て
マークトウェイン号は4階建てで、ゲストは現在1階から3階まで入ることができます。
そして、マークトウェイン号にはフロアごとに名前がついているのをご存じでしょうか?
フロアの概要に併せてフロアの名前もご紹介します。
1階~メインデッキ~
最も水面に近いデッキです。
他のフロアより、面積が広くゲスト間で距離を保ちながらゆったり楽しめるのが特徴的です(ただし船首部分は人気で人が多いかもしれません)。
周りの景色(ネイティブ・アメリカンや野生動物)などを近くでじっくり見れる点がおすすめです。また、ビーバーブラザーズのカヌー探険や、トムソーヤ島いかだ、ウッドチャック・グリーティングトレイルにいるゲストやキャストとも比較的同じ目線の位置で触れ合える点も魅力の一つ思います。
また、あまり人はいないのですが、船後方にあるマークトウェイン号の心臓(エンジン)も間近に見ることができ、ここも注目ポイントの一つです。
また上の写真はエンジンの写真ですが、左に見える階段をはさんで大きなレバーがあります(エンジンと同様に柵があるのでゲストは入ることはできません)。
このレバーは、ジョンソンレバーといって、レバーを前後に倒して船を前身・後退させることができるそうです。車でいえばアクセルやブレーキペダルのような役割を果たすものが1階、ハンドルの役割を果たす操舵室が4階と離れているのも面白いですよね。連携が難しそうです。
外の景色も素敵ですが、キャストの方がレバーを操作している姿も見てみるのも楽しいかもしれません。
2階~プロムナードデッキ~
これから長く旅に出るのか、2階後方の階段付近には、大きなトランク等の荷物が置いてあります。
外輪船が遊覧船としてではなく、人の移動手段として使われてことをうかがうことができる演出ですね!
3階~テキサスデッキ~
ゲストが入れる場所としては最上階になります。
全体的に一番混んでいるという場所という印象です。
高い位置なので、トムソーヤ島の全景や、周囲の山まで見渡せるのが特徴です。
また、席には限りがありますが、中央には客室(室内)があり、寒い日にはありがたい場所です。
4階~操舵室~
最上階は操舵室です。
マーク・トウェイン号の船長ランドルフ・ノックス氏がいる場所です。
現在、ゲストが入ることはできませんが、昔は入ることができたみたいです。
アメリカ河のクルーズ
マーク・トウェイン号ではトム・ソーヤー島の周りを流れるアメリカ河を遊覧するアトラクションです。
この記事ではアメリカ河遊覧の見どころをポイントで紹介させていただきます!
船長と一等航海士との掛け合い
マーク・トウェイン号を昼に乗船すると船長のランドルフ・ノックス氏と一等航海士ジェイコブ・ブラックス氏によるアナウンスを聞きながらアメリカ河を遊覧します。ジェイコブは、アメリカ河のことなら、浅瀬や障害物の場所、どこが湾曲していて、何を目印に進めばいいかなんでも知っていて、船員の中では通称“博士”と呼ばれています。
一方、夜では、船長とジェイコブの掛け合いはありません。船長のアナウンスとロマンティックな音楽が流れます。
すなわち、マーク・トウェイン号は乗船する時間帯によって別の楽しみ方ができますので、どちらか一方した乗ったことない方はぜひ誓う時間帯に乗船してみて下さい。
ゴールドストライク・キャナル(セドナ・サムと愛犬ディガー)
ウッドチャックグリーティング・トレイルを抜けると左手に入江のような場所あります。
ここは、アトラクションのビッグサンダーマウンテンがあるビッグサンダー鉱山から金が出たことにちなんで“ゴールドストライク・キャナル”と呼ばれています。
ゴールドストライクキャナルの方向を見るとロッキングチェアに座って釣りをしている老人と犬の姿を確認することができます。
この老人は“セドナ・サム”といい、隣にいるのは、彼の愛犬のディガーです。
ディガーは、かつてビッグサンダー鉱山で落盤事故にあったときにセドナ・サムを見つけ出してくれたのがとか。
名前のディガー(digger)には、(金)鉱夫という意味と相棒という意味があるようです。落盤事故のエピソードを考えるとピッタリなネーミングですよね!
野生動物
船からは野生の動物を観察することができます。
船からはエルク(シカ)やムース(ヘラジカ)やワシ、マーモットをみることができます。
博士ことジェイコブによると、エルクやムースが見ることができるということは、アメリカの方でも比較的北部の地域にいることがわかるそうです。
開拓者の小屋(クロケットのキャビン)
通称、クロケットのキャビンとよばれている家です。
なんでも、西部開拓地の英雄で政治家でもあったデイビー・クロケットが建てたと言われているのですが、どうやら造り話のようです。
ちなみに“デイビー・クロケット”については歌もあります。
この曲については同じくウエスタランドにあるアトラクションカントリーベア・シアターの通常Ver.で聞くことができます。
開拓地でやっと小屋を手に入れたのに、火事で一瞬でなくなってしまう。西部開拓時代の厳しさをあの小屋は物語っていると言われています。
ネイティブ・アメリカン
馬に乗った族長を中心に草の影からこちらをうかがっています。ただ、敵ではないことがわかったのか手を挙げてゲスト歓迎してくれています。
ネイティブアメリカンの住居で、水牛の革で造られたティピーといったテントも見ることができます。
子どもたちは、夕食のため?か釣りをしています。
こちらは、ネイティブ・アメリカンの墓です。水牛の頭蓋骨の上に死者が祭られています。死者を地面から高いところに持ち上げて、天国に届きやすいようにするのがしきたりであったようです。
サムクレメンズ砦
こちら木材でできた砦は、サムクレメンズ砦。この砦の名前はマークトウェインの本名に由来します。
したがって、マーク・トウェインはペンネームです。このペンネームは彼のかつての職業の言葉が由来になっています。
マークトウェインは、作家になる前は、ジェイコブと同じようにミシシッピ川で船のパイロット(水先案内人)をしていました。
そして、マークトウェインとは、船乗りの言葉で川の深さが二尋(約3.6メートル)あるということ(すなわち河は十分に深いので安全に航行できる)という意味があります。
クリッターカントリー
マークトウェイン号はクリッターカントリーも見ることができます。
まず、最初に見えるのが、クリッターカントリーの天才建築家のビーバーブラザーズが運営するアトラクション“ビーバーブラザーズのカヌー体験”です。
ビーバーブラザーズはこのカヌー探険以外にもクリッターカントリーで活躍しています。彼らの他の活躍を知りたいという方は、次の記事もご覧ください。
ゲスト自らがカヌーを漕いでアメリカ河を周遊し探険するツアーです。漕ぎ方もちゃんとレクチャーしてくれるので、初心者でも安心です。
また、ゲストたちが乗り込むカヌーはそれぞれ描かれた絵がことなるので、ぜひ注目してみてくださいね。
ビーバーブラザーズのカヌー体験の次はスプラッシュマウンテンも見ることができます。クリッターマウンテンの住民たちはとても人懐っこいので、手を振ってきてくれるかもしれません。
おまけ~マーク・トウェイン号で運んだ物資はあの店へ~
マークトウェイン号のような蒸気船は、乗客だけではなく綿や砂糖などの物資も運んでいました。そして、船着き場にもマークトウェイン号が運んできた物資が沢山置いてあります。
今回紹介するのはそんなマークトウェイン号が運んできた物資についての写真です。
写真真ん中の“INDIAN POTTERY(ネイティブアメリカン製の陶器)”と書いてある木箱です。
箱の側面には、
TO:
TRADING
POST
WESTERNLAND
(ウェスタンランドのトレーディングポスト宛て)
と書いてあります。そして、ウェスタンランドにも実際にトレーディングポストというお店が次の写真の通り存在します。
トレーディングポストにある商品は、マーク・トウェイン号を利用して商品を仕入れていたようです。
このように、アトラクションと他のショップとのつながりがあるのも大変興味深いですよね。
東京ディズニーリゾートでは木箱一つにも物語を紐解くヒントがあり大変面白いです。ちなみに東京ディズニーシーのロストリバーデルタの木箱にも面白い物語が隠されています。興味がある方は次の記事も是非ご覧になってください!
最後に
以上、マークトウェイン号の魅力、見所についての紹介でした。
ウォルト・ディズニーの愛した作家の名前を冠したアトラクションということもあり、船自体もそうですし、船上から見える景色についてもとてもこだわりを感じました。
次回マークトウェイン号に乗船される場合は、乗船時間の約12分間、思う存分このアトラクションのこだわりを感じてみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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